死と超越

所見・偏見・エトセトラ

メイド喫茶に行った

メイド喫茶、一度は行ってみたいですよね。なんとなく。

でも萌え萌えキュンとか言われたり、猫耳のカチューシャを装着させられた日には、あまりの気持ち悪さに店を燃やしてしまいかねないですよね。なので私は躊躇していました。

しかし我々の住む美しい国日本(なんと四季がある!)には赤信号 みんなで渡れば 怖くない」という素晴らしい言葉があります。ということで、むさくるしさとは無縁でどちらかと言えばもやしや白ウドと縁がある男三人衆で行ってきました。怖くないぞ~。

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白ウド

行ったのはここ

mai-leaf.com

MaiLeafです。大須メイド喫茶の中で一番評判がよろしいのです。そして10年も経営が続いているということで、これはもう安心していいのではないかと思いました。

更に素晴らしいのがこれ。

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おまじないとかされた日には皿を叩き割ってしまう気がするのでありがたいですね~。というかおまじないとかのメイド喫茶文化マジで謎ですよね(おそらくエロゲが出典だと思いますが、だとしてもその発想はどこから来たのだろう)。英国家政婦がにゃんとか言うわけないし猫耳付けたりしないだろ。

 

そして店内へ。
しかし私は目前にして日和ろうとしました。人間怖いから。私は生粋の人見知りで、知らない人間に会うと頭痛に見舞われ、一日寝込むくらいには人間恐怖症なのです(ガチ)。なんでメイド喫茶なんかに行こうとしたんだろう。メイド喫茶って金払って知らない人間につまらない自分の話を聞かせて強制的に会話させて楽しむところですよね?向いてなさすぎる。いやだよ~。率先して中に入ったとして、外にいる残りの二人が裏切ってどこかへ行ってしまったらどうしよう。燃やすしかない。

 

まあ結局中に入りました。

 

すると「お帰りなさいませ旦那様」と言われました。本当に言うんだ。既に面白い。

さらに面白いのが、言い慣れてしまったのか若干棒読みになってしまっている点であります。接客業者は定型文を流れ作業で発声しがちですが、メイドでもなるというのは大きな発見でした。

 

店内は英国貴族の屋敷を感じさせる装飾が施されていてすごくいい感じです。メイド服もチープさを感じさせない精巧な出来でした。友人曰く「腕の部分に切れ込みが入っていて、二の腕が見えてすごくいいね」とのこと。こういうこと書いてると本当に気持ち悪いですね。でも本当のことなのでしょうがないです。

ちなみに50過ぎのメイドとかが出てくるんじゃないかと若干ひやひやしてましたが、別にそんなことはなかったので安心しました。

 

席に着くとメイドさんがメニュー表の説明をしてくれました。

なるほどたしかに紅茶は種類がたくさんあってどれもおいしそうでした。お酒やご飯も提供してるみたいです。ちなみに英国貴族屋敷みたいな内装なのに、店員の口調は現代の女子大生そのままなのでちょっとシュールです。そこは統一しないんだ。

そしてメイドはというと、脇に挟んだお盆を落下させたり、ドジ属性を爆発させておりました。普通ならここで萌えたりするんでしょうが、私はひねくれているのでこれが天然なのか演技なのかを考えていました。が、自分の中でのメイド観は全て「それでも町は廻っている*1に依っているため何の解決にも至りませんでした。ただ、あまりにもステレオタイプにオタクナイズされたメイド像の連続すぎて爆笑してしまいました。本当に声がでちゃった。本当に申し訳ないです。

 

そんなこんなで我々はスコーン、フィッシュ&チップス、ガトーショコラ(自分)、そしてなんか紅茶(名前忘れた)を注文し、しばしメイドと歓談......するんでしょうね普通は。しかし我々は青木隆一郎の修学旅行の音声を聴いてげらげら笑い転げるような、一般的な人間とは一線を画する笑いのツボの持ち主たちなので、そうはなりませんでした。

youtu.be

周りを見ると、我々の席以外では客とメイドが(もっさりオタクでさえ)楽しげに会話しているではありませんか......!この差は、なんだ(コミュ力)。

ちなみに僕は他人の顔を直視できないためメイドの顔を一切見ていなかったので、それが原因だと思います。死のうかな~♪

 

とか言っている間に紅茶やらが届きました。紅茶は本当においしかったです。

ポットにはティーコージー(ポットを保温するやつ)がついてて、ちょっと嬉しかったり。

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ティーコージー

メイドという設定なので紅茶もちゃんと注いでくれます。おいしくな~れとか言わずに黙々と注いでくれるので本当に良い。

固形物(スコーン、フィッシュ&チップス、ガトーショコラ)は固形物で、盛り付けがかなり丁寧になされてて好感が持てました。イギリス料理なのにフレンチみたい。

ちなみに私が頼んだガトーショコラにはアイスクリームが添えられ、皿にはチョコレートソースで装飾が施されており、普段ゴミみたいな食生活を送っている私にはハイソでした。ただ一つ不平があるとすれば、ガトーショコラがパサパサすぎてフォークでちゃんと切れないし、口の中の水分全部奪うので干からびて死ぬ。不平、二つかもしれない。

 

なんだかんだ言っておりますが、全体的に雰囲気の良い喫茶店だったので、また行くと思います。ディナーや酒も気になりますしね。

ただメイドさんとの会話が空気の抜けたゴムまりの如く弾まなかったのが非常に悔やまれます。いや、別にメイドさんと会話すること自体に楽しさを見出そうという気はあんまりない(ちょっとはある)んですが、自分のコミュニケーション能力の低さが本当に危ぶまれたので......。この先の人生知らない人と話す機会はいくらでもあるだろうし、毎回毎回頭痛で寝込むわけにはいかないですからね。

ということで、今後はコミュ力ありそうな友人を誘って一緒に行くことにします。オオサカ君、出番だよ! そして初対面の人間に免疫を付けるとともに、友人とメイドの会話を記録することで、初対面の人間にどのように・どのような話題を切り出しどの方向に持っていくべきか、データを採集する場として利用していきたいと思います。メイド喫茶は金払うことで見知らぬ人間と会話する機会を100%保証してくれる場所ですからね。キャバクラより安いし、キャバ嬢が飲んだ酒代とか払わなくていいですからね。

ということは、顔覚えられる前に行くのやめるんだろうな。うん、覚えられたら行くのやめよう。そしてこういうこと考えてるの本当に気持ち悪いですよね。死のうかな♪

 

 

 

 

*1: 下町の喫茶店を店主のババアの思い付きで突然メイド喫茶に改装するが、作中人物一人を除いてメイド喫茶が何であるかを誰も知らない漫画